医療情報技師の記録

システム管理者として働く病院職員の記録です。

医療情報技師

保守業務

我々システム管理部門が行っている保守業務は、大きく分けて3つあります。 1.毎日行う簡易チェック 2.月1回行う定期メンテナンス 3.必要時に行う臨時メンテナンス です。 1.の毎日行う簡易チェックは、毎朝出勤後に必ず行っております。サーバー室…

計画停電におけるシステム停止(初)

16日(日)に、設備点検による停電のため、院内全体のシステムの停止作業を行いました。オーダリングシステムを導入後、初めてのシステム停止の為、非常に神経を使いました。 当院では、システム全体をカバーできるような自家発電機が無い為、システム停止…

システム担当者懇親会

昨日、同じ地域医療圏の病院のシステム担当者が集まり、懇親会を開催しました。ある病院のシステム担当者様が幹事を引き受けてくれまして、初めての開催となりました。当院からは、システム担当2名、企画1名、診療情報1名の計4名が参加しました。しかし…

事務用サーバー構築

当院では、事務用のサーバーを独自に構築しております。理由は簡単、「コスト削減」のためです。サーバー本体とバックアップ用のNAS以外は基本無料で構築しました。OS代はもちろん、CALもケチるためにLinuxにしました。OSレスのサーバーを購入し、CentOSをイ…

システムアップデート

オーダリングシステムを導入してから、はじめてのシステムアップデート作業を行いました。10月の診療報酬改定に合わせたアップデートです。日勤の外来診察終了後に予定し、実行しました。 オーダリングシステムについては、2つあるwebサーバーを一台づつアッ…

DTPソフトとWEB作成

当院では、ホームページやパンフレット、ポスター、広報紙等の作成は基本的に外注はせず、システム担当者が行っています。そこで必要となるのがフォトショップやイラストレーターなどのDTPソフトとWEB作成のスキルです。 DTPソフトってすごく高いですよね。…

ネットワークについて

病院でもネットワークの構築は必要不可欠となってきております。そこで、病院のシステム担当者はネットワークの知識も必要となります。ネットワークSEレベルの知識やL3スイッチの設定までできる必要があるかは病院によると思いますが、最低でも基本的なTCP/I…

医療情報技師の業務~見積りの精査

医療情報技師の業務の一つとして、システム導入時の見積もりの精査が挙げられると思います。病院によっては購買部門が行う場合もあると思いますが、できればシステム担当者が関わるべきだと思います。以前、私が知らない内に部門システムが導入されてしまっ…

本稼働~1ヶ月

いよいよ5月2日の外来本稼働です。メーカーから10名以上の導入支援メンバーが集合し、各部署に配置されました。我々システム担当も各部門に散らばり問題があれば即対応できる体制を取りましたが、システム関係・操作関係についてはほぼメーカーさんが対…

稼働直前準備

稼働直前はハードウェアの準備が主となります。外来診療終了後に各診察室へ設置していきます。システム担当が指示をしながらメーカーが設置し、動作確認を行います。ここで問題が2件発生。まず、外来診察室に設置したクライアントの1台が起動せずリカバリ…

外来全体リハーサル

稼働日も迫ってきたところで、外来の全体リハーサルを行いました。各部門のミニリハーサルも行いますが、外来の流れ全体を通してのリハーサルになります。2回行った分の1回目ですが、まず外来の看護師長にシナリオを20個程考えてもらいました。各部門に…

事前データの準備

正直、この事前データの準備が一番大変でした。旧医事会計からは患者基本情報しか移行できませんでしたので、それ以外のデータ準備が必要となります。 まず、処方のデータですが、最低でも3カ月分は入力しておかないと前回Doができず、ドクターに多大な負担…

操作研修開始

2月に入り、いよいよ操作研修が開始されました。各部門ごとに時間割を作成し、研修室へ研修用端末を準備しました。ここで、1つ問題が。講師となるメーカー担当者のやり方や能力にかなり差があるということ。操作に関してはプロフェッショナルであっても、…

ハードウェアの準備

サーバーを含むハードウェアの準備については、基本的にメーカーが行います。しかし、運用後の管理は自分たちで行わなければならなくなりますので、今回導入したシステムとハードウェアの概念は学んでおく必要があります。例えば、帳票を出すレーザープリン…

マスター作成

マスターの作成。この業務は、HISを導入するうえで避けては通れない大変な業務です。システムに合わせたマスターを作成する必要があり、親項目・子項目、もっと細かい設定もあります。画像、検体検査、生理検査、薬剤、注射、給食に関しては各部門担当者…

導入(第2段階)

前回のインフラ整備で書き忘れたのですが、電源の確保も行いました。サーバー室、及び各外来診察室への電源を追加しました。電源については当初、予算として考えておりませんでした。結構な金額がかかりますので、ご注意ください。 では本題です。12月に入…

インフラ整備

インフラの整備。こちらも重要な事項となります。当院では、既に院内LANはありましたが、電源と併せとてもオーダリング・電子カルテに耐えうるものではなく、見直す必要がありました。 それまで、ネットワークについては、「事務用」「医事会計用」「インタ…

病院見学(2回目・3回目)

導入メーカーが決まったところで、さらなる情報収集として、病院見学をさせていただくことに。1回目は、車で2時間程かかる病院様でしたが、2回目・3回目は同じ2次医療圏内の病院様へお願いしました。 まず、2回目ですが、オーダリングのみ運用で電子カルテは…

コンペティション開催

いよいよ導入するメーカーを決めるべく、コンペティション(以下コンペ)を開催することになりました。 コンペの参加条件として1.日時2.プレゼン時間3.プレゼン内容4.参加人数 を指定させていただきました。 発表順や参加人数の変更を要望してきたメ…

部門システム連携

オーダリングシステムを導入するうえで、各部門システムとのデータ連携は重要な事項となります。接続しなくとも運用は可能ですが、導入効果がまるで変わってきます。コメディカルスタッフの導入にかけるモチベーションも違ってきます。 当院では、既に稼働し…

システムデモ開催

前述で候補に挙がった5社のシステムを実際に確認する為、各メーカーにシステムのデモを要請しました。ここで、5社のうち1社が販社とメーカーの連絡ミスがあったようで、脱落。残り4社でデモを行うこととなりました。 4社のシステムは、「サーバー・クライア…

病院見学(1回目)

情報収集をしていく中で、特に有効なものとして「病院見学」が挙げられます。メーカーの話だけではなく、実際の現場で働く皆様の「実の声」を聞ける非常に良い機会となります。 当院では、オーダリングシステムが稼働するまでに計3回、3つの病院様にご協力い…

導入委員会発足

職員が納得した形で進めるには、各部門の代表者が集まった決定機関が必要となります。そこで、オーダリングシステム導入委員会を発足しました。 メンバーは、各部門からは勿論、高額な費用の決済が必要になることもありますので、経営のトップも入っておりま…

メーカー選定

メーカー選定といっても、ここで1社に決めるわけではありません。かといって多くのメーカー全てから話を聞くわけにはいきませんので、まず第一段階として候補となる数社を選びます。このうち、2社は簡単に決まりました。 1社目は、すでに導入している医事…

重点目標

平成25年度の重点目標として、オーダリングシステムの導入が掲げられました。数年前にも掲げた目標でしたが、東日本大震災により止まってしまっておりました。 この時点では、「オーダリングシステム」だけなのか、一気に「電子カルテ」までやるのかは判断で…

前書き

私の勤めている病院では、本年(平成26年)5月より、オーダリングシステムが導入されました。稼働して4ヵ月、現場も私たちもだいぶ落ち着いてきました。そこで、準備期間から現在に至るまでの内容や苦労話等を書かせていただきます。今後システムを導入…