医療情報技師の記録

システム管理者として働く病院職員の記録です。

外来全体リハーサル

 稼働日も迫ってきたところで、外来の全体リハーサルを行いました。各部門のミニリハーサルも行いますが、外来の流れ全体を通してのリハーサルになります。2回行った分の1回目ですが、まず外来の看護師長にシナリオを20個程考えてもらいました。各部門には担当者リストを提出してもらい、患者役も必要ですのでその協力要請も行います。前日に各部署へ必要端末を設置(終了後撤収)し、各担当者へシナリオを渡し、いよいよ開始です。

 ・・・これがひどいものでした。受付に時間がかかる、診察~オーダーに時間がかかるのはまだ想定内でしたが、問題は処置室。採血や注射の受け・実施が全くうまく回らず、患者様が検査やレントゲン部門に全く流れていきませんでした。結局2時間やって会計まで回ったのは2名のみ。最悪な結果となってしまいました。反省会を行いましたがかなり重い雰囲気で、ある部署はメーカーの責任にする始末。私の中でポッキリと心が折れる音がしました。

 しかし、そんな自分を当時の主任とスタッフが救ってくれました。2人はまだまだあきらめておらず、部署長として情けない姿を見せるわけにはいきませんでした。

 そこで、自分は大きな決断をしました。問題であった処置室の運用を変えることです。将来の電子カルテ運用を見越した形で、処置室の受けと実施をシステム上で行うとしていましたが、その為には看護師が都度システムへログイン・ログアウトをしなければなりません。しかし、その作業が回らない原因であると判断。その運用を捨て、今まで通りカルテへサインをする形に戻すことにしました。「まずは患者様を回すことを優先しよう。電子カルテに向けての運用はそのときに考えよう。」という考えに看護師長も賛同し、2回目のリハーサルはその運用で行いました。

 決してうまくいったとは言えませんが、1回目と比べて段違いの出来でした。そこから稼働日までミニリハーサルを重ねて、本番を迎えることとなります。