医療情報技師の記録

システム管理者として働く病院職員の記録です。

健診システム

 当院では、健診を専門とする部門があり、某メーカーの健診システムを使用しております。しかしそのシステムも老朽化しておりクライアントもXPのため、システムの更新をすることとなりました。

 元々健診は医事課が兼務しており、システムもスタンドアロンの簡易的な構成からスタートしました。そこからピアツーピアになり、サバクラになり現在に至ります。患者IDも独自のものをつかっておりましたが、サバクラにするタイミングで、医事IDと統合しました。(統合作業はメーカーではなくシステム部門が行いましたが非常に苦労した記憶があります)ただし、統合といってもシステム連携は行わず、医事クライアントを健診部門に設置し、ID検索と発行を重複して行う運用をしております。

 同じタイミングで検体検査システムと簡易オーダー連携を組みました。健診側で検査オーダーをすると、ファイルサーバー上へオーダーのテキストファイルが作成され、検査側でそれを取り込む形となります。検査結果が出たらその逆になります。(この連携作業中にはメーカーの不手際があり、我々システム部門に多大な負担がかかったこともありました)この頃、特定健診・特定保健指導が開始され、システムの変更が必要となったため、健診についての勉強を大分行った記憶があります。

 で、今回の更新ですが、一応他メーカーのシステムもデモで見ましたが、やはり現状使っているシステムが一番使いやすいという現場の声と、データ移行が容易である点から同じメーカーで行くこととなりました。今回は、医事システムの患者情報の連携まで行います。

 健診システムで重要となるのは「帳票」です。病院独自の帳票が多くあり、それをメーカーに頼んで作ってもらうと、とてもコストがかかってしまいます。当院で導入している健診システムは、デフォルトで用意されている帳票だけではなく、エクセルを使って病院独自に作成や修正ができるようになっておりますので、なるべく我々システム担当者が対応して作成するようにしております。帳票の基本をエクセルで作成し、セルに表示する内容は名前を定義しデータベースから拾ってくる形となります。結果の判定や基準値などはxmlで指定します。その他マスターの管理は現場でやってくれております。

 世の中健康志向になってきており、それに合わせて当院の健診部門も拡大してきております。その健診業務を円滑に行うためにも、健診システムは必要であり、現場が安心して使えるように導入・管理を行っていきたいと思っております。